Journal of Okayama Medical Association
Published by Okayama Medical Association

<Availability>
Full-text articles are available 3 years after publication.

Studies on Glycogen in the Milk-spots of the Omentum

Hamazaki, Yukio
Thumnail 38_119.pdf 628 KB
Abstract
網状内皮細胞系統ガ物質代謝ト密接ナル關係ヲ有スルコトハ多數ノ學者ニヨリテ認メラレタル所ニシテ, 就中Schilling, 志賀亮氏等ハ脂肪ニ就テ, 又加藤芳治, 伊藤幸憲氏等ハ糖ニ就テ研究ヲナセリ. 大網乳斑ハ主トシテ組織球性細胞ヨリ構成サル, 而シテ余ハ此等細胞ノ網状組織ヲ形成スルヲ認メタリ. 從ツテ乳斑ト含水炭素物質代謝トノ關係如何ハ興味アル問題ナリトス. 然ルニ本問題ニ關シテハ文獻甚ダ少數ニシテ, E. Seifertハ大網ノ生物學ニ關スル研究ヲ發表シ, 乳斑ハ懷春期ニ至ル迄本來ノ機能ヲ有スルコト赤色骨髓ニ於ケルガ如ク, 其後ハ漸次脂肪球ト化シ生體ニ對シテ脂肪ノ貯所トシテ役立ツコト黄色骨髓ニ於ケルガ如シト論ジタリ. 片瀬及ビ密田氏ハ組織球性細胞ノ糖原質形成機能ニ關シテ研究シ, 大網ニ於ケル此ノ種ノ細胞モ亦實驗的過血糖ニ際シ糖原質形成機能ヲ示スモノナリト論ゼリ. 最近Fels氏ハ葡萄糖溶液ノ腹腔内注射ニ於ケル大綱ノ態度ニ就テ研究シ, 大網ハ腹腔内ニ注入セラレタル葡萄糖ヲ直接糖原質トナスコト能ハザルモ, 恐ラク血管内ニ注入セラレタル糖ハ之ヲ糖原質トシテ貯藏スル機能ヲ有スベシト推論セリ. 上記二者ノ報告ハ甚ダ簡單ニシテ大網ノ糖原質形成機能ヲ決定センガタメニハ尚ホ系統的研究ヲ要シ, 就中生物學的ニ重要ナル役目ヲ有スル大網乳斑ニ就テ特ニ研究スルノ必要アリ. 余ハ健康家兎, 飢餓動物, 種々ナル實驗的過血糖症及ビ一定ノ刺戟ヲ與ヘラレタル場合ニ於ケル乳斑ノ糖原質ヲ研究シ大略下ノ如キ結論ニ達セリ. 1. 健康成熟家兎ノ大網ニ於テハ60%ニ於テ糖原質陽性ナリ, 而シテソノ糖原質含量ハ稍々著明ナル個體的差異ヲ示ス. 2. 健康時竝ニ實驗的過血糖時ニ於ケル大網ノ糖原形成機能ハ乳斑, 殊ニソノ濾胞型及ビ混合型ニ限定サル. 糖原ノ貯藏ニ關シテハ乳斑ノ組織球性細胞ガ重要ナル役目ヲ有シ, 乳斑ノ漿液膜細胞モ亦僅カニ之ニ參與ス. 3. 健康時ニ含有スル乳斑ノ糖原質ハ5日間ノ飢餓ニテ全ク消失ス. 4. 健常乳斑ニ含有スル糖原量ハ葡萄糖溶液ノ靜脉内注射ニ際シテハ中等度ノ減少ヲ示シ, 腹腔内注射ニ於テハ殆ンド全ク消失ス. 5. 乳斑ノ組織球性細胞ニ作用スル直接或ハ間接ノ一定ノ刺戟ハ乳斑ノ糖原質形成機能ヲ阻止スルノミナラズ, 豫メ含有セル糖原質ノ消失ヲ來ス. 6. 「ヂウレチン」注射或ハ糖刺ニヨル中樞性糖尿ノ際ニハ乳斑ノ糖原含量ハ著明ナル増加ヲ示ス. 「アドレナリン」注射ニヨル末梢性糖尿ニ際シテハ乳斑ノ糖原質ハ殆ンド全部消失ス. 又「フロリヂン」注射ニヨル腎性糖尿ニ於テハソノ糖原含量ハ略ボ尋常ナリ.
Note
原著
ISSN
0030-1558
NCID
AN00032489