Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

葡萄の塩素酸カリ抗毒性に関する研究 (I)塩素酸カリ抗毒性の品種間差異(1)

Honda, Noboru
Okazaki, Mitsuyoshi
Hashimoto, Tatsuo
Mitsuhara, Shinji
Abstract
1.葡萄の穂品種11種及び台品種4種について栽培実験することなく,それらの葉のKClO3抗毒性の大小によって耐乾性の強弱または少なくともILJINのいうDesciccation Resistanceの強弱を推定する目安を得る目的で本実験を行った.8月下旬から10月下旬にわたり,午後3時頃採葉したものを直ちに0.03%を標準とするKClO3液に挿し,24時間暗所に置いた後,清水に替えて明所に24~72時間置いて葉面に現われる害徴を判定した.2.穂品種の害徴度指数をみるとMuscat of Alexandriaは0,甲州,Neo Muscat及びMuscat Bailey Aは10~11,Campbell Early,巨峰,甲州3尺及びGros Colmanは17~20であった.DelawareはCampbell Earlyよりも抗毒性やや強く,Red MillenniumではMuscat Bailey Aより稍弱い.3.Berlandieri×Riparia 420AはCampbell Earlyよりも抗毒性弱く,Hybrid Francは甲州と同程度である.Riparia×Rupestris 3306は同3309より抗毒性がやや弱い.本実験の範囲内では葡萄の穂品種間ではそれらの耐乾性の強弱とKClO3抗毒性の大小と比例するが,台品種間では逆に比例するものゝ如くである.4.同じく東洋系欧州種に属するといわれる甲州と甲州3尺において後者は前者よりはるかに抗毒性が小であること,及びMuscat of Alexandria種と甲州3尺の交配種であるNeo Muscatの抗毒性が両者の中間であることなどは注目に値する.5.同一樹上の葉相互間にもKClO3抗毒性に個体差が認められる。
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029