Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

最適投資決定について 農家投資行動の動学化

Habuchi, Toziro
Abstract
以上によって農家の経済モデルを構成し,動学的定式化を行ない,その多数期間内最適化行動,即ち,最適投資,最適生産,最適消費がいかに決定されるかを述べた. その最適化行動によって達成された点は大域的に安定であるか不安定であるかを調べ,さらに,そのような最適化行動が存在するか否かを調べて,一般的には存在することが明らかとなった. さらにこのような動学的最適化行動はいかなる解を生むかを簡単に説明しておいた. 動学的時問経路とその安定性を図でもって表わすならば次の如くである. 即ち,動学的変動経路G1はIIIの組の徴分方程式を導びき,成長経路を取る. しかし,これは静学的均衡点の連続としての動学的変動経路であり,この動学的変動経路は大域敵安定性によって収斂することがわかる. しかし,動学的変動経路G1そのものが発散的かある値に収斂的かは連立微分方程式の解の性質によるものでt→∽の時成長経路G1もまた∽に増大するか,ある特定地に収斂するかを調べなければならない. このような仕事はマクロ経済学の分野ではなされつつあるけれども,ミクロの分野では未だ研究された例を見ない. しかし,現実の農家は計画化として真に必要なのは静学的計画ではなく,動態過程としての計画化,分析,実証ではなかろうか. 現今の変動する経済環境にあって,この分野の理論的,実証的研究が切望される。
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029