Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

ブドウ、Muscat of Alexandriaの2番枝に着生した花穂の発育に及ぼす温度の影響

Shimamura, Kazuo
Okamoto, Goro
Abstract
ブドウ,Muscat of Alexandriaの二期作栽培において,二期作目の花穂のうちには開花期に至るまでにその全体,あるいは一部分が退化するものが多かったが,これは夏期の高温の影響によるものと思われた. そこで本実験では,二期作目の花穂の発育に及ぼす温度の影響をみるために,はち植えのMuscat of Alexandria樹を9月4日に新梢の熟枝部分を残してせん定し,副梢は基部から除くとともに,石灰窒素処理を行い,腋芽から発生した2番枝の展葉開始期より,数段階の温度処理を行った. 1)30-20℃(昼-夜温)や25-20℃の温度条件下では,35-27℃や30-25℃の場合にくらべて,2番枝に着生した花穂上により多くの小花が形成された. 35-27℃区ではほとんどの花穂が発育せずに枯死したり,支梗上に花らいを分化せず,まきひげ状のものになった. 30-25℃区でも約半数の花穂はまきひげ状に退化した. 2)開花期に測定した子房の大きさ(長さ,巾)は,30-20℃でもっともすぐれており,続いて30-25℃区,25-20℃区,35-27℃区の順であった. 子房壁の細胞数および細胞の大きさも30-20℃区でもっとも大で,これにくらべて30-25℃区では縦軸方向の細胞数が少なく,25-20℃区では横軸方向の細胞数と細胞径が劣り,35-27℃区では細胞数,とくに縦軸方向の細胞数が著しく少なかった. 3)開花期後はどの区の個体も10月上,中旬の自然温度条件下においたが,30-20℃あるいは25-20℃で発育した花穂では20%以上の小花が結実したのに対し,30-25℃区の花穂では5.7%しか結実せず,35-27℃区では全く実止らなかった。
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029