Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

フィリピン産’Latundan’バナナ(Musa AAB group)の追熟特性

中村 怜之輔 岡山大学
稲葉 昭次 岡山大学
伊東 卓爾 近畿大学付属農場
抄録
フィリピン産‘Latundan’バナナの追熟技術改善のための基礎資料として,各種追熟温度及び各種エチレン処理濃度下での基本的な成熟特性を調査した. 15,20,25,30及び35℃で自然追熟させた所,ガス代謝,果肉の糖,有機酸及びデンプン含量からみて25℃でもっとも順調に成熟が進展し,それより高温でも低温でも成熟が遅れる傾向がみられた. 1,100及び1,000ppmで24時間のエチレン処理をしたのち25℃で追熟させると,処理濃度に関係なく急速に成熟が進み,ガス代謝や果肉の内容成分の変化からみていずれも同様に成熟が進展した. 全体を通じて,この系統は果皮着色が果肉の成熟より速く進行する傾向がみられ,とくにエチレン処理区で著しかった. そのため,‘Cavendish’用慣行条件で追熟させると,外観上は完全着色に達していてもまだ果肉は十分に成熟していなくて,デンプン含量が高く,また渋味がかなり残って食味が劣る場合があることが認められた. したがって,温度,湿度,エチレン処理の濃度と時間など,‘Latundan’独自の追熟条件を設定する必要がある。
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029