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ID 11081
Eprint ID
11081
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タイトル(別表記)
Study on the Mechanism on Bacterial Adaptation to Deep-Sea Environment
著者
上村 一雄 岡山大学
抄録
The world's oceans cover 70% of the eath's surface,with about 3,800m of average depth.Altough the deep-sea environment with its high pressure and low temperatures is too extreme for most terrestrial and marine surface microorganisms,many barotolerant and barophilic bacteria have been found inhabiting the deep-sea.It is exyremely important for barophilic or barotolerand deep-sea bacteria to maintain the physiological functions of cytoplasmic membrane,which serves many vital functions.The fluidity of this cytoplasimic membrane composed of phospholipids and poteins is essential for the physiological functions of cells.As higher hydorstatic pressure raise the melting point of lipids and cause phase transition of lipid under pressurs of up to 100MPa,barotolerant and barophilic bacrteria under high hydostatic pressure appear to regulate the composition of their membrane phospholipids. Therfore the characrization of cytoplasmic membrane under high pressure is indispensable to clarify the mecanisms of bacteria adaptation to the deep-sea enviroment.The effects of pressure and temperature acid compositon of barotolerant deep-sea bacteria were investigated.Deep-sea bacteria maintained their membrane fluidity by increasing the content of unique fatty acid in phospholipids under high hydrostatic pressure.Gene expression seems to be necessary for the synthesis of unique fatty under high hydrostatic pressure.
抄録(別表記)
細菌は、外界の刺激に応答する機構を備えており、既に温度変化、浸透圧変化、放射線などの物理的刺激に応答した遺伝子発現調節機構が分子レベルで明らかにされている。深海から分離した耐圧性菌の耐圧機構を明らかにするため、細胞膜の脂肪酸組成と圧力の関係を検討した結果、加圧下で特異的な不飽和脂肪酸を増加させていることが明らかとなった。また、加圧下で培養した耐圧性細菌の細胞膜の酵素活性が大気圧下で培養したものよりも耐圧性になっていることを明らかにした。筆者らの単離した耐圧性菌の高圧下での特異的な脂肪酸の増加は、RNA合成阻害剤によって阻害されることから、細胞が圧力という刺激を感知し、その情報によって特異的な遺伝子の発現が引き起こされているものと推測された。この応答機構の分子的レベルでの解析によって、細菌の高圧環境への適応機構を明らかにする糸口が得られることが期待される。高圧環境下で細菌が生息するためには、細胞膜の機能だけでなくさまざまな酵素タンパク質や高分子合成系等の生化学的機能が、高圧環境下でも維持されていることが必要である。各種酵素タンパク質やタンパク質合成系の耐圧機構に関しては十分な生化学的解析がなされているとは言い難く、今後の研究課題として残されている。著者らは、加圧下での驚異的な脂肪酸の増加に、圧力に関連した遺伝子の発現が関与していることを示唆したが、既に加圧下で特異的に発現する遺伝子の存在が報告され、加圧下で特異的に発現する遺伝子が分離されている。また、圧力によって制御されるプロモーター部位も同定されている。圧力は、我々陸上環境に適応した生物にはなじみづらいが、海洋では極めて普遍的な物理的因子であり、その物理的因子を細菌がどのように認識し適応しているかを分子レベルで知ることは、海洋微生物資源の有効利用を図るときに非常に重要であると考えられる。今後、耐圧性細菌や好圧性細菌の加圧下における生理・生化学的な研究の進展によって、耐圧機構が分子レベルで明らかにされることが期待される。
キーワード
deep-sea bacreria
barotolerant bacteria
fatty acid
NADH oxidase
発行日
1999-02
出版物タイトル
岡山大学農学部学術報告
出版物タイトル(別表記)
Scientific reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
88巻
1号
出版者
岡山大学農学部
出版者(別表記)
Faculty of Agriculture,Okayama University
開始ページ
121
終了ページ
130
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029
資料タイプ
紀要論文
言語
Japanese
論文のバージョン
publisher
査読
無し
Eprints Journal Name
srfa